この教材の狙いは豊富なオーディオドリルを通して、耳から日本語を習得することです。
しかし、ただ闇雲に音声を聴いていても決して上達しません。
使用頻度の高い文型や表現を効果的に積み上げていくことが重要です。
学習項目
この教材は初級から中級前半をカバーしています。このレベルで使用頻度が高い文型や表現を厳選しました。主要な学習項目は約150です。
そしてこの学習項目がレベル1からレベル3まで注意深く配置されています。
課を進めるごとに、既習の項目と新しい項目とを組み合わせ、より高度な会話が可能になるように工夫されています。
それはまさに丸太を組み合わせていき、一軒の家を造るのと同じです。
レベル1には2つのパートがあります
Part 1 : Building Up Conversation (Chapter 1 to 13)
Part 2 : TopicShot (Chapter 14 to 20)
パート2では、電車の切符を買う、旅館に泊まるなど日々の場面に注目。
その場面で使用する実用的な表現と会話を数多く用意しました。
各チャプターの構成
この教材は3レベルに分かれています。
レベル1(パート1)の各チャプターは5つのセクション、レベル2とレベル3は4つのセクションから構成されています。
Level | 各課の構成 | ||||
---|---|---|---|---|---|
Level 1 | Objectives | Opening Dialogues | Grammar Notes | Audio Drills | Quizzes |
Level 2 | Opening Dialogues | Grammar Notes | Audio Drills | Quizzes | |
Level 3 | Opening Dialogues | Grammar Notes | Audio Drills | Quizzes |
Step 1 : Objectives & Opening Dialogues
レベル1(パート1)の最初のセクションには Objectives が用意されています。
これは初めて日本語を学習する方のためのもので、そのチャプターの学習項目を使った例文が提示されています。
レベル1を学習する方は、まず、この例文を読んで学習項目を確認してください。
すべての例文には英訳と音声が用意されています。英訳で意味を確認し、音声を数回聞いてみましょう。
次に、Opening Dialogues に進みます。
レベル2、3の方は Opening Dialogues からそのチャプターの学習を始めてください。
Opening Dialogues ではそのチャプターの学習項目がどのような状況で使われるかを会話を通して学びます。
まず、日本語の会話を読んだ後、英訳で意味を確認してください。
次に、会話の音声を数回聞いてください。そして自分でも発話してみましょう。
Step 2 : Grammar Notes
学習項目が確認できたら、Grammar Notes を読んで理解を深めます。
ここで紹介されている内容は最低限必要な知識ですから、必ずこのセクションを一読した上で次の Audio Drills に進んでください。
Step 3 : Audio Drills
各チャプターに豊富なオーディオドリルが用意されています。
ドリルの冒頭にはキーセンテンスが提示されています。これはそこのドリルで練習する文型や表現です。
音声と英訳が付属しています。まず、例文を読み、英訳で意味を確認し、音声を聞きます。
意味がわからない場合は Grammar Notes に戻って確認してください。ドリルで使用する文型や表現はすべて Grammar Notes に解説があります。確認が済んだら、ドリルで練習しましょう。
英訳について
Opening Dialogues, Grammar Notes, KeySentences の例文には英訳が用意されています。
しかし、 Audio Drill には英訳は用意されていません。
これは英訳に頼った学習を続けていると、いつまでも上達しないからです。
「日本語を読んで、すぐ、英訳を見る」 これを繰り返していると英訳がないと日本語を理解できなくなります。
こうなると、何年日本語を勉強しても日本語は上手になりません。
「英語で考え、その英語を日本語に訳す」 このような習慣を身に付けてはいけません。
「日本語で考え、そこから直接日本語の文を作る」 この練習を日頃から続けてください。
初めは不安かもしれませんが、そのうちに慣れます。すると、日本語はどんどん上達します。
Step 4 : Quizzes
十分オーディオドリルをした後は、クイズへ進んでください。
ここではそのチャプターの学習項目をきちんとマスターできたか確認します。間違えたところは必ず Grammar Notes を参照して再度確認してください。
クイズには様々な種類がありますが、全て下のような選択形式です。キーボードで日本語を入力できなくても問題ありません。
上の場合、まず、会話文を読んで内容を把握します。
Audio Drills と同じく英訳は用意されていません。初めはよく分からないかもしれませんが、分かる部分から会話の内容を推測してください。 前述のように、英訳抜きで日本語を理解しようとする訓練を積み重ねることはとても重要です。 なお、クイズに使われている語彙の意味は全て語彙リストに出ています。
正解と思うものを選択し、[Check] アイコンをクリックします。
選択したものが正しければ、[OK] アイコンが表示され、不正解の場合は [X] アイコンが表示されます。 どうしても分からない場合は [Cheating] アイコンをクリックしてください。正解が表示されます。
文字の学習 - ローマ字、かな、漢字
日本語では「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の3つの文字が使われます。ひらがなとカタカナのことを「かな」と呼びます。 また、外国人のために「ローマ字」もあります。この教材には ローマ字、かな、漢字 の3つのバージョンが用意されています。 アイコンをクリックするだけで切り替えられます。
ローマ字 & かな
ローマ字は外国人のために開発されたもので本来の日本語ではありません。なるべく早くかなを習得し、かな版で学習することを目指しましょう。
CosCom のサイトにはひらがなとカタカナを学習ための教材が無料で公開されています。それを利用してください。
ただ、かなをマスターするためにはある程度の時間がかかります。かなをマスターするまで会話の学習を待つ必要はありません。 ローマ字版を使って会話の学習を始め、それと平行して、かなの勉強をしましょう。
漢字
漢字版は既に漢字を学習している中級者のために用意されています。
この教材を使って初めて漢字を学習するためではありません。
漢字の学習を始めたい方は CosCom が出版している 2001.Kanji.Odyssey を利用してください。